kintoneが社内に定着してくると、次に必ず出てくるのが既存システムとの連携です。「販売管理システムから顧客マスタを毎朝CSVで落として、kintoneに取り込んでいる」——珍しい話ではありません。この作業を自動化したいというご相談は多いのですが、いきなり仕組みを作り始めると、かえって事故につながります。連携は「つなぎ方」より「決めごと」が本体だからです。

「毎朝CSVを取り込む担当者」がいる会社は珍しくない

手作業の連携は、それ自体が悪いわけではありません。問題は、それが誰か一人の日課として固定化したときに表面化します。

つまり自動化の目的は、作業時間の短縮だけではありません。止まらないこと間違いに気づけることのほうが、経営上の価値は大きいと考えています。

連携方式は3系統——どこまで自前で持つか

実現方法は数多くありますが、判断の観点では3つに整理できます。

選ぶ基準は、つなぐ相手の数です。1対1なら①か②で十分なことが多く、3つ以上のシステムが絡み始めたら③を検討する——というのが実務上の目安です。

【判断基準】連携設計で最初に決める4項目

方式を選ぶ前に、次の4つを文書として決めておいてください。ここが曖昧な連携は、動き始めた後に必ず揉めます。

4項目のうち、後から変更が最も難しいのは3番目のキー設計です。運用開始後にキーを変えるのは、実質的に作り直しに近い作業になります。最初に時間をかける価値がある部分です。

連携が事故になる典型パターン

失敗事例には共通の型があります。着手前に自社が当てはまらないか確認してください。

最後の一つは、連携に限らずkintone活用全般で最も多い詰まり方です。仕組みを作るときは、同時に「誰がどう引き継ぐか」まで設計に含めてください。

まとめ——つなぐ前に、決める

データ連携は、技術的にはほとんどの場合で実現可能です。難所は「どちらが正か」「向きはどうか」「キーは何か」「止まったらどうするか」という決めごとにあります。この4点さえ固まっていれば、方式の選択は後からでも修正できます。逆に、決めないまま作った連携は、方式が何であれ数年後に負債になります。

DX Connectでは、kintoneと既存システムの連携について、方式の比較検討から、連携設計のレビュー、実装後の運用体制づくりまでご支援しています。「今のCSV運用を自動化したい」「どの方式が自社に合うか分からない」という段階で構いませんので、まずは現状の運用手順をお聞かせください。